雨が降ってきたのだろうか
雨音のようなものがさっきから聞こえるけれど
ただの耳鳴りなのかもしれない。
窓にかかるカーテンの隙間からは太陽の光が漏れている。
私は密かに窓の外が廃墟になっていることを願う。
でも、どんなに世界の終わりを願ってみても、きっと窓の外はいつものままで
明日になればいつもと同じ金色をした太陽が昇る。
そして、私はいつものように目が覚めるのだろう。
いや、目が覚めたと錯覚しているだけかもしれない。
気持ちの良い朝なのだろうか。憂鬱な朝なのだろうか。
よくわからない。
いつものように無表情の顔がベッドに横たわったまま動かぬ私を一瞥し
ベッド横の計器を見て
私の心臓が鼓動していることを確認する。
そして私は生きていることに絶望する。